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珠洲市

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制作されたアート作品 トビアス・レーベルガー(ドイツ)「Something Else is Possible/なにか他にできる」

石川県珠洲市は、日本海に突き出た能登半島の最先端に位置し、約60キロの海岸線と市域の約7割を占める森林に囲まれた農山漁村です。日本海の荒々しい岩礁が連なる外浦と、波穏やかで美しい砂浜が続く内浦を有する独特の地勢も重なって、希少動植物をはじめとする貴重な自然資源に恵まれるとともに、豊かな里山里海の生活文化を有しています。遣唐使、渤海使、北前船など、かつて日本海を舞台とした海上交通が盛んであった頃には、さまざまな船が立ち寄り繁栄しましたが、近代化による陸上交通の発達とともに、半島の先端という立地は大きなハンデを抱えることとなりました。

過疎化と少子高齢化が進む中で、本市では自らの持つ美しい里山里海の自然環境と、それらがもたらす「食」を中心とした豊かな恵みを地域の強みとして活かしながら、交流人口の拡大と農林水産業の振興を結びつけた地域活性化を目指し、さまざまな取り組みを進めています。

主な創造都市(農村)の取組紹介

2017年秋、11の国と地域から39組のアーティストが参加し、北陸地域初の地方芸術祭「奥能登国際芸術祭2017」を開催しました。テーマは「最涯の芸術祭、美術の最先端」。珠洲市全域を一つの美術館と見立てて、旧保育所や民家、廃線となった線路や駅舎などを展示スペースとして活用し、半島の先端だからこそ集積し、残っている祭事や伝統文化など、地域のあらゆるものに影響を受けたアーティスト達が、約40点の作品(パフォーマンスを含む)を展開しました。

秋祭りシーズンの中、能登半島の先端ならではの美しく豊かな里山里海の景観や生業、地域の歴史や生活様式など、珠洲市の持つさまざまな魅力や高い潜在力が現代アートの力で見事に表現され、会期中は7万1千人を超える来場者により、市内は大きな賑わいを見せました。

奥能登芸術祭の開催は、多くの市民にとって地域への愛着や誇りを高め、地域の未来に希望を感じさせる大きな機会となりました。また、市外からの多くのサポーターやボランティアの方々との地域・世代・ジャンルを超えた連携や協働での取り組みは、今後の新たな地域づくり、ひいては本市へのU・Iターン、移住・定住へのつながりも予感させます。

会期中は多くの地域住民が受付等のボランティアに参加しました。
会期前後も含め、6か国・約290名のサポーターが運営に関わりました(写真は会期中の朝礼の様子)。

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