創造都市ネットワーク日本

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2016.11.30
創造農村ワークショップ

創造農村ワークショップ in 真庭 「真庭で考える、新しい里山ツーリズム」

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文化庁 平成 28 年度文化芸術創造都市推進事業
創造農村ワークショップ「真庭で考える、新しい里山ツーリズム」

開催日時:2016年8月19日(金)~20日(土)
会 場:岡山県真庭市 勝山文化センター (中国勝山駅より徒歩5分/岡山県真庭市勝山319 )
参加費 :無料、視察有料
主 催:文化庁、創造都市ネットワーク日本 共 催:真庭市
参加者数:約120名

 

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8月19日(金)午前:視察、午後:パネルディスカッション

対談「地域資源を生かした里山からの文化発信」
講師:
太田 昇氏(真庭市長)
佐々木雅幸氏(創造都市ネットワーク日本顧問/文化庁文化芸術創造都市振興室長/同志社大学特別客員教授)

「地域資源を生かした里山からの文化発信」をテーマとして、太田昇真庭市長と、佐々木雅幸氏により対談形式で進行された。
まず太田市長より真庭市の概況の説明があり、それら地域資源を使った循環型の地域経済を地域と共に作っていく「里山資本主義」の考え方が語られた。次に注目を集めるバイオマスリファイナリー事業や木材事業の拡大や、中山間のモデルを目指していくために人材育成の取組が紹介された。最後に自然再生エネルギーで電力全部が賄える町にしたい、といった構想が語られた。

これらの話を踏まえて、佐々木氏は地域での人材について質問し、さまざまに活躍する地域での人材が紹介された。地域の自立性があってこそまちづくりは上手くいくと語る太田市長に、佐々木氏からはそのバランスが大事だという話をされた。次に里山資本主義に代表される「真庭モデル」これが日本を変えて行くだろうといった期待を佐々木氏が述べると、太田市長からは日本の林業の課題についても言及し、その課題を克服し、モデルを作りとその普及をめざした展望を語り、対談は終了した。

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パネルディスカッション 「真庭で考える,新しい里山ツーリズム」
ファシリテーター:金野幸雄氏 (一般社団法人ノオト 代表理事)
パネリスト:
姜侖秀氏(真庭市地域おこし協力隊)
舟本浩氏(観光庁観光戦略課長)
山田拓氏(株式会社美ら地球CEO)

一般社団法人ノオト代表理事、金野幸雄氏のファシリテーションのもと、発表の途中でパネリスト同士の質問をはさみながら、パネルディスカッションが進められた。

株式会社美ら地球CEO 山田拓氏
自身が運営する「SATOYAMA EXPERIENCE」の中でも、特にサイクリングツアーに焦点をあて紹介。本ツアーは、暮らしを旅するということをキーコンセプトに、飛騨の暮らしを経験できるツアーをおこなっている。魅力ある写真や集客状況の推移を示しながら、風景や暮らしが里山の資源であり、インバウンド事業においても強いポテンシャルを持っていることを強調した。その中で日本の状況は発展途上であり、まだまだ可能性があると期待を述べた。最後に、グッドデザイン賞を授賞したことに触れ、本ツアーが日本の農村部でのひとつの好例になると語り、今後も地域内に留まらず、世界中の方々と伴に行動していきたいと抱負を語った。

観光庁観光戦略課長、舟本浩氏
まず、観光という産業が大きく伸びているという状況を、さまざまな数値をもって示した。次に政府の取組に触れ、観光ビジョン構想会議においてインバウンドの人数に加え、消費額を重要視していること、そのための競争力の強化や、環境整備等のビジョンを紹介した。里山のツーリズムが日本の観光の多様性をつくっていく上でキーファクターになると語り、そのためにもDMOが核となると述べ、全ての産業が観光とか関わり、地域をひとつの企業と見て、統一的に観光振興に取り組むべきで、そのために政府としてもさまざまな施策を用意していくと述べて発表を締めくくった。

真庭市地域おこし協力隊、姜侖秀氏 自身が真庭で、持続可能なクリエイティブ・プラットフォームをつくることを目指してオープンさせる、クリエイティブ・プラットフォーム・インターナショナル・シェアハウス「テ(照)ラス」のこれまでの経緯や活動内容を紹介。アーティスト・イン・レジデンスであり、多国籍シェアハウス、そして、地域のおこしという3つの側面を持つことが熱く語られた。また、その活動から派生してきた「キムチ作り」を、出会いや暮らしが産業に結びついた事例として紹介、このような真庭のライブな情報を、世界に向け発信していきたいと抱負を語った。

最後にファシリテーターの金野氏より、里山の可能性に言及し、さらなるツーリズムの展開のためには「人」が重要であり、地域と世界、その双方の人材の結びつきが大切であると述べ、パネルディスカッションを締めくくった。

8月20日(土)ワークショップ・視察

翌日は、文化プログラムに関する説明や、ネットワークのあり方に関する中小自治体向けワークショップと真庭バイオマスツアーの視察が行なわれた。

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