創造都市ネットワーク日本

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CCNJの活動

2022.03.10
創造都市ネットワーク会議

【開催報告】令和3年度 創造都市ネットワーク会議(総会)【オンライン配信】

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令和4年3月3日に、令和3年度 創造都市ネットワーク会議(総会)をオンラインで開催いたしました。

令和3年度 創造都市ネットワーク会議(総会)

開催概要

日  時:令和4(2022)年3月3日(木)15:30~16:40
開催方法:オンライン開催(ZOOM)
主  催:文化庁、創造都市ネットワーク日本(CCNJ)
共  催:京都市
出席団体:自治体60、団体6 、個人会員1名
議決方法:事前に議決の電子投票を実施 全回答数119 過半数59
次  第:

門川 大作 京都市長挨拶
榎本 剛  文化庁審議官挨拶
議案審議  
第1号議案 令和3年度事業報告について →賛成多数により承認
第2号議案 これからのCCNJの在り方について →賛成多数により承認
第3号議案 規約改正について →賛成多数により承認
第4号議案 次期幹事団体の改選(案)について →賛成多数により承認
第5号議案 令和4年度事業計画(案)について →賛成多数により承認
CCNJ新規加盟団体の紹介
CCNJ顧問による総括  佐々木 雅幸 創造都市ネットワーク日本顧問

  (令和3年度総会議案書PDF:20220303giansyo

ご挨拶 /京都市長 門川 大作 氏

  • 創造都市ネットワーク日本(以下、CCNJ)の活動は、文化庁の多大な協力と参加されている179の自治体、団体、個人の努力によって、各地で協力しながら、まちづくりや地域活性化などと横断しながら広がってきている。しかし、社会は貧困や格差など、創造力とは相反することが大きな問題となってきている。
  • CCNJでは、新たな取組としてSDGsの達成への貢献を掲げようとしている。今後は新たな部会の設立や文化庁の本格的な移転により、一層の充実を図っていきたい。
  • 現在、半世紀にわたって京都市の姉妹都市キエフのあるウクライナが、創造都市活動とは正反対の戦争に巻き込まれている。市役所前にはキエフから寄贈されたモニュメントがあり、献花台設置や募金活動等の支援活動を行っている。また、100年前の本日、日本で最初の人権宣言と言われている「水平社宣言」が発せられた。人間が人間らしく相互理解を深め、多様性を認め合いながら暮らしていける社会こそが、創造都市の原点だと思っている。

ご挨拶 /文化庁審議官 榎本 剛 氏

  • 文化庁は文化芸術基本法と文化芸術推進基本計画に基づいて施策を進めてきたが、この5年間で文化財と文化振興の2つに分かれていた組織を見直し、経済や観光などと連携し、文化GDPの拡大や文化フェスティバル等の支援、博物館法の改正なども進めている。また、京都和食文化研究センターの設置や伝統的な酒造りのユネスコ無形文化遺産への推薦など、食文化の振興も進めている。自治体単独では成しえないことでも、このネットワークを活かして取り組んでほしい。
  • この2年間は新型コロナウイルス感染症のために、文化行政で地方創生に取り組まれてこられた皆さんは苦しまれたと思うが、一緒に頑張っていきたい。文化庁の予算は補正予算を獲得したことで、この2年で2倍に増えた。日本の豊かな文化を大切に育てることで、社会を平和にしたいと考えている。

令和3年度事業について開催都市からの報告

【神戸市(政策セミナー)】
 平田オリザ氏の基調講演「文化芸術が社会に与える影響」は、他都市の方にも参考になると思う。アーカイブ動画をサイトに掲載しているので見ていただきたい。

【珠洲市(現代芸術の国際展部会)】
 2日間開催し、現地参加は多くなかったがオンラインで多数参加いただいた。昨年の奥能登国際芸術祭には、コロナ禍ではあったが多数の方をお迎えした。今後もまちづくりの一環として続けたい。

【丹波篠山市(創造農村部会)】
 県外の皆様はオンラインとなるが、3月11日にワークショップを開催するので参加してほしい。エクスカーションは後日、映像で配信する予定である。

次期代表幹事(北九州市)のご挨拶

 この2年間は感染症の影響を受けながらも、約200の事業を実施した。「SDGs推進に向けた世界のモデル都市」に選定されており、昨年は「北九州未来創造芸術祭 ART for SDGs」を開催し、文化芸術を通じたSDGsに取り組んだ。日中韓文化大臣会合や東アジア文化都市の交流事業も開催できた。CCNJの新しいビジョンの実現に向け頑張りたい。

次年度の各部会事務局のご挨拶

【横浜市(現代芸術の国際展部会事務局)】
 コロナ禍で国内外を自由に往来できず、国際展は思ったようには開催できない。部会も年1回集まって話ができる貴重な機会だが、ハイブリッド開催にせざるを得なかった。来年度は岡山市で開催する予定だ。部会へは昨年加盟されたが、既に国際展を2度開催されている実績がある。これまでの開催都市ともノウハウを共有しながら進めていきたい。

【岡山市(次年度現代芸術の国際展部会開催都市)】
 2016年から3年毎に国際展を開催している。来年度は911月の2カ月間開催する予定で、この期間に部会を開催し、皆さんにお越しいただきたいと考えている。

【丹波篠山市(創造農村部会事務局)】
 CCNJのダイナミックな変革期に関われることを嬉しく思う。小さなまちでも文化的な暮らしができることを証明できるよう、部会では皆さんと膝を詰めて話をしていきたい。

【京都市(国際ネットワーク部会事務局)】
 創造都市のブランド価値を上げていくためにも、ユネスコ創造都市ネットワーク(以下、UCCN)や東アジア文化都市との関係を深めていきたい。まずはできるところから始め、顔の見える関係から国際的な活動をサポートできる関係に進展させることができればと考えている。

CCNJ新規加盟団体のご挨拶

【鹿沼市】
 鹿沼市は日光市や宇都宮市の隣に位置し宿場町として栄えてきたが、日光東照宮の造営職人が居住したことで彫刻屋台の祭りが盛んになり、那須烏山市とともに山鉾・屋台行事がユネスコ無形文化遺産に登録された。他にも多数の文化遺産や、3人の女性で起業した仏像修理工房などもある。廃校でのアートフェスティバルなど、若者が活躍できる場も整えており、ネットワークに参加して頑張っていきたい。
【那須烏山市】
 鹿沼市と一緒に下野国の二大祭りとして、道路に舞台をつくって行う野外歌舞伎「烏山の山あげ行事」がユネスコ無形文化遺産に登録された。他にもジオパーク事業や文星芸術大学と連携して民話をアニメーション化し、観光客誘致を行っている。皆さんの知恵をお借りしながら、地域振興を進めていきたい。

総括 /創造都市ネットワーク日本顧問 佐々木 雅幸 氏

  • 創造都市ネットワーク日本は2013年に設立し10年近く経験値を積み上げてきたが、この2年間は大きな試練に直面した。その中で様々な努力とアイデアで活動を広げてきたことを感謝したい。また、京都に新文化庁を迎え、パンデミック後の地域のウェルビーイングを高めてくれることを期待している。
  • 世界銀行が創造都市に興味を持ち、2年前に京都市で開催したシンポジウムでは、開発途上国の皆さんが大変熱心に取り組まれており、創造都市は光だと考えられていた。今後は創造都市への取り組みが、パンデミックを超えて地球全体に広がるのではないか。
  • 今年度は臼杵市がUCCNに新規に加盟し、日本からの加盟都市が合計10都市になった。CCNJでは来年度に国際ネットワーク部会を立ち上げるが、UCCNでは早くからSDGsに取り組んでおり、CCNJの次のアジェンダとした。文化芸術とSDGsをもっと深めるべきだと提案されたのは北九州市長だった。北九州市は工業都市から環境都市となり、今は創造都市を目指しており、次期代表幹事を引き受けていただいた。
  • 東アジア文化都市については、大分県に引き受けていただいた。以前に政策セミナーを開催した時よりも実力が付いている。次回はぜひ、皆さんの中から東アジア文化都市に立候補していただきたい。
  • 今後は文部科学省のユネスコ担当とCCNJの関係をもっと密にし、UCCNとつないでいきたい。そのためにも、2016年に東アジア文化都市を成功させた京都市に、国際ネットワーク部会の事務局を引き受けていただいた。
  • 丹波篠山市はUCCNに加入申請を行う際、人口10万人以下の都市では難しいと言われたが、小さな都市でもできることを証明してくれた先駆者であり、今回、創造農村部会の事務局を引き受けていただいた。CCNJには小さな都市でも参加できるようにしていってほしい。

 

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