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創造都市政策セミナー in 大分 「創造都市と文化施設」

2015.9.30

文化庁 平成 27 年度文化芸術創造都市推進事業
創造都市政策セミナー「創造都市と文化施設」

日  程: 2015年9月9日(水)、10日(木)
テーマ: 「創造都市と文化施設」
主 催: 文化庁、創造都市ネットワーク日本(CCNJ)
共 催: 大分県、大分市
会 場: 大分オアシスタワーホテル 3F 紅梅の間
参加者数:約120名

<第一部 講演「創造都市と文化施設-英国の事例-」>
講師 湯浅真奈美氏(ブリティッシュ・カウンシル アーツ部長)

<第二部 パネルディスカッション「創造都市と文化施設」>
ファシリテーター
吉本 光宏氏(ニッセイ基礎研究所 研究理事)
パネリスト
秋元 雄史氏(金沢21世紀美術館 館長)
衛 紀生氏(可児市文化創造センター 館長)
山出 淳也氏(BEPPU PROJECT 代表理事)

<第三部 ワークショップ「地域における文化プログラムの実施に向けて」>
セミナー参加者と文化審議会文化政策部会委員による意見交換

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▼基調講演 湯浅真奈美氏
ブリティッシュ・カウンシルの組織や活動について簡単に紹介。英国の経済的、社会的な背景を説明した上で、厳しい予算の中でも「全ての国民が文化芸術に触れる機会を担保すること」が目標であると語り、活動ビジョンを現したアニメーション紹介した。その後、イギリス各地での事例を、豊富なデータと映像を使いながら、その活動内容をリアルに伝えた。最後にロンドンオリンピックでの文化プログラムについて触れ、観光や経済的な効果が認められ、以後も文化芸術やクリエイティブ産業によって英国経済が伸びていると述べて、講演を締めくくった。

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▼パネルディスカッション
事例発表 秋元雄史氏
増え続ける21世紀美術館の来館者数をグラフで示し、美術館という枠を越えて広く観光施設としてのポテンシャルを持っている。アイデア次第で人々を惹きつける文化施設をつくることができると、見解を示した。美術館のミッションと事業の枠組みを説明し、「教育普及チーム」に焦点をあて、いくつかのプログラムを紹介した。人気が高まる中でも地域に根ざした事業を展開していくと語り、発表を締めくくった。

事例発表 衛紀生氏
地域の劇場運営とはどうあるべきか、文化という枠にとどまらず、健全な地域社会をつくるための拠点施設であるべきだという見解を示し、福祉、教育と幅広い分野にまたがる「まち元気プロジェクト」の事例を紹介。それらが地域や子どもたちに影響を与えていると語り、地域に根ざした拠点の在り方を示した。

事例発表 山出淳也氏
自身が代表を務める「BEPPU PROJECT」における多彩な活動を紹介。小さな拠点から、別府のまち、そして大分県内の他地域に繋がる事業展開を語り、緩やかな連携、ネットワークを図っていくことで、地域のクリエイティブに携わる人数を増やしていきたいといった展望を述べ、発表を締めくくった。

ファシリテーターの吉本氏が、「文化や芸術を通じて、地域に働きかけ、より活力のある社会をつくり出す」という視点が全ての発表に共通していると述べ、そこに焦点をあてたディスカッションが行なわれた。
衛氏より可児市文化創造センターalaが可児の市民生活に根付き、人口増加にも繋がっていると語り、山出氏は集客人数の増加だけではない価値の在り方について言及した。次に、創造の場であるという目的と、そこで生まれてくる観光や経済効果という結果の関係性をテーマに、模索しながらも先端を走り続ける21世紀美術館の取組が紹介された。
さらに、山出氏からは、アートが「地域の課題解決する」のではなく、問題を提起しているのであり、その「気付き」によって活性化した我々市民が、社会を変えていくのであると持論を展開した。最後に、吉本氏より全国に広がっているこのような創造都市の取組が、2020年を一つの契機として新しい展開にチャレンジしてほしいとの期待を述べて、ディスカッションを終了した。

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▼ワークショップ
4つのグループにわかれ、「地域における文化プログラムの実施に向けて」をテーマとし、文化審議会文化政策部会委員からの説明の後、意見交換が行われた。

※シンポジウム翌日は、おおいたトイレンナーレと大分県立美術館、別府現代芸術フェスティバル2015「混浴温泉世界」の視察が行われました。

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