市指定有形文化財である旧関東財務局横浜財務事務所(旧日本綿花横浜支店事務所棟)を、
創造産業の集積を推進し、賑わいの創出及び経済の活性化につなげる中核施設として本格活用します。
横浜市ではこれまで、港や歴史的建造物等の地域資源を活用し、芸術や文化のもつ「創造性」を生かして、都市の新しい価値や魅力を生み出す、「文化芸術創造都市=クリエイティブシティ」の取組を進めてきました。この中で、都心部(関内・関外地区)の活性化を先導する創造的活動を担う主体として、アーティスト・クリエーターの集積を進めています。
これらの集積を横浜経済の新たな活力としていくために、民間事業者の持つブランディング力、コーディネート力、テナント誘致力等を生かして、さらなる創造産業の集積を推進することとし、このたび、活用事業者を広く公募することとしました。
1 施設概要
所在地 : 横浜市中区日本大通34
構造等 : 鉄筋コンクリート造 地上4階地下1階
延床面積 : 1,953平方メートル
建築面積 : 382平方メートル
建物所有者: 横浜市
<建物外観>
2 活用事業の目的
(1) 発信力や市場競争力が高く、自らの活動や相互交流を通じ、既に集積しているクリエーター等に刺激を与えることができるクリエーター等を誘致します。
(2) 本施設の入居者同士、また入居者と外部とのネットワークづくりを進めます。
(3) 本施設の活用を通じて、日本大通り地区の賑わいを創出します。
3 活用にあたって必ず導入する機能
(1) 創造産業分野のクリエーター及び企業のオフィス等。
(2) アーティスト・クリエーター・企業等の交流のためのコミュニティスペース。
(3) ネットワークづくりに向けた、アーティスト・クリエーター・企業等が相互交流を行うためのプログラム。
(4) 日本大通り地区にふさわしい個性的なカフェやレストランなどの飲食機能。
(5) 日本大通り活性化委員会に参加して実施する日本大通りでのオープンカフェ。
4 活用事業の仕組み
耐震補強及び躯体改修工事を横浜市が実施した後、建物及び中庭を一括して事業者に定期建物賃貸借契約(15年間)により貸し付けます。事業者は内装等工事を実施した上で、施設の運営・管理を行います。
5 公募のスケジュール(予定)
平成26年 |
8月 |
19日(火) |
公募開始 |
9月 |
2日(火)、5日(金) |
施設見学会(2回開催) |
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5日(金)~12日(金) |
質問受付(1回目) |
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10月 |
上旬 |
回答の公表(1回目) |
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10日(金)~17日(金) |
質問受付(2回目) |
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22日(水)~29日(水) |
登録申込受付 |
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11月 |
中旬 |
回答の公表(2回目) |
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12月 |
10日(水)~17日(水) |
応募申込受付 |
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平成27年 |
1月~3月 |
審査・選考、市による耐震補強及び躯体改修工事着工 |
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3月~ |
事業計画協議等 |
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平成28年 |
春 |
事業者による内装等工事着工 |
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夏 |
オープン |
6 公募要項・施設見学会について
詳細は公募要項等の公募書類一式を確認してください。公募書類一式は、横浜市文化観光局創造都市推進課のウェブサイトからダウンロードしてください。
http://www.city.yokohama.lg.jp/bunka/news/20140818211402.html
施設見学会を次のとおり開催します。参加を希望される方は、参加者の氏名、所属企業・部署名、参加を希望する回、Eメールアドレス、電話番号を明記の上、電子メールにて申し込んでください(宛先:bk-zaim@city.yokohama.jp)。件名は【施設見学会申込】としてください。
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開催日時 |
申込締切 |
第1回 |
平成26年9月2日(火)14:00~16:00 |
平成26年9月1日(月)午前9時 |
第2回 |
平成26年9月5日(金)14:00~16:00 |
平成26年9月4日(木)午前9時 |
【参考】旧関東財務局横浜財務事務所について
●経緯
昭和3年2月 |
日本綿花株式会社横浜支店として創建 |
昭和35年2月 |
関東財務局横浜財務部として使用開始 |
平成15年3月 |
横浜市が取得 |
平成17年~平成22年 |
創造界隈ZAIM等として暫定活用 |
平成25年11月 |
横浜市指定有形文化財として指定 |
●建物の特徴
外壁全面にスクラッチタイル(※1)を張り、玄関廻り、腰壁、コーニス(※2)などの要所に石造やテラコッタ(※3)を用いた外観が特徴的です。また、日本大通り地区でかつて内外の商社による活発な商業活動が行われていたことを示す、よきモニュメントとなっています。特に、倉庫棟を伴った商社のオフィスビルとして希少であり、横浜の昭和初期のオフィスビルを代表するものとして、建築的・歴史的価値は非常に大きいものと言えます。
<コーニスのテラコッタ>
<玄関廻り石張り装飾>
※1 スクラッチタイル:昭和初期に建物の外装材として流行した、赤褐色から淡黄色の無釉のタイルで、表面に引掻き模様が施されています。
※2 コーニス:壁面の最上部、または各部の区切として付ける繰形装飾の水平帯。蛇腹。場所により軒蛇腹などと呼びます。
※3 テラコッタ:石膏などの型で粘土を成形、焼成し、主として建築物の外装に用いるもの。元来は素焼ですが、うわぐすりを施したものもあります。